医療保険は必要ないと言われる理由を徹底解説!国の社会保険はこんなに手厚い!

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「医療保険は加入しなくても大丈夫!」「医療保険はお金の無駄!」

なんて言葉を聞いたことありますか?本当にそうなのでしょうか?なぜそうなのか分からないまま保険を解約するのは不安ですよね…。

実は、”医療保険は必要ない”と言われる所以(ゆえん)は、世界トップクラスと言えるほど充実している日本の社会保障制度にあります。
その中の一部が、医療保険にかかわる社会保険。医療費3割負担などで、多くの人が恩恵を受けているハズです。民間の保険に入らなくても最低限の生活は維持できるようになっているんです。

今回は、民間保険が本当に必要なのかを考えるために、社会保険の内容について詳しくご紹介します!医療保険だけでなく、他の保険も実はそんなに必要ないかもしれませんよ!?

「知らなきゃ損!」な情報を詳しく見ていきましょう!

この記事を読んでほしい人
  • 保険を見直したい人
  • 社会保険の保障内容を知らない人

そもそも社会保険ってなに?

社会保険とは、国の社会保障制度の4つの柱(社会保険、社会福祉、公的扶助、保健医療・公衆衛生)のうちの1つ。「国民全員が健やかで安心できる生活を保障する」ために、国や地方公共団体が管理・運営している公的な保険なのです。

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生活を保障してくれるって嬉しいですね。どんなときにどんな保障してくれるの?

社会保険が保障してくれる内容は大きく次の4つに分けられます。

  1. 病気やケガのリスクを保障する医療保険
  2. 定年後や障害のリスクを保障する年金保険
  3. 仕事にかかわるリスクを保障する労働保険(雇用保険・労災保険)
  4. 介護にかかわるリスクを保障する介護保険

保障されている内容を見てみると、私たちの生活が広い範囲に渡って守られていることが分かりますね。
特に医療保険については、原則としてすべての国民が何らかの「公的医療保険」に加入することになっていて、加入している保険の種類にかかわらず全国どこでも平等に医療が受けられる制度になっているのです!

その他の保険についても、条件を満たしている人は必ず加入することになっています。国民みんなで支え合うことで成り立っている制度なのです。

 

保険料って誰が払っているの?

社会保険の保険料は、国が負担する部分もありますが、加入している会社と個人から少しずつ集めています。もちろん、あなたも支払っているハズですよ。

え?払った覚えがないんだけど…

いえいえ、払っているんです。
あなたが会社に勤めている社員であれば、給与明細をチェックしてみてください。「健康保険」「厚生年金」「介護保険」、あるいは「短期掛金」「長期掛金」「介護掛金」などの名称で毎月の給与から引かれているものがありませんか?それが社会保険料です。
給与明細にどのように記載されているかは、会社によって違いますので、分からなければ人事担当者に聞いてみましょう!

自営業やフリーランスの人であれば、「国民健康保険料」や「介護保険料」としてご自身で支払っているハズですよ。確認してみてください。

MEMO
会社勤めの人であっても、労働日数や時間、年収によっては勤務先の社会保険の加入対象にはなりません。その場合は、ご自身で国民健康保険や介護保険の保険料を支払うことになります。

 

知っトク情報!社会保険でこんなに保障されている!

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さぁ、ここからが本題です!日本の社会保険はありとあらゆる生活にかかわるリスクをカバーしてくれるわけですが、その中でも「これだけは知っておきたいお得情報!」を厳選してご紹介します。

知っトク情報① 医療費の自己負担額には上限がある!

医療保険の中に「高額療養費」という制度があります。この制度はホントにすごい!簡単に言うと、どんなに高額な医療を受けても1か月(1日から月末まで)の医療費の自己負担は10万円程度で済む!という制度。
もう少し詳しく言うと、医療機関や薬局の窓口で支払った額が、ひと月で上限額を超えた場合に、その超えた金額を支給してくれる制度です。(※ただし、入院時の食費負担や差額ベッド代等は含まない)

自己負担額の上限は、年齢と収入によって決まります。70歳未満の人については次の表の式に当てはめて計算することで自己負担額が分かります。

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出所:全国健康保険協会HPより作成

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例えば、上の表で区分ウに該当する人が、ひと月で100万円の医療費がかかったとしましょう。表の式に当てはめて計算すると、自己負担金額は「80,100円+(1,000,000円-267,000円)×1%=87,430円になります。

1ヶ月の医療費が100万円かかっても自己負担は87,430円で済むってすごくないですか??

会社によっては、さらに自己負担額を減らす制度を適用していることも!
例えば、私立の学校関係者が加入している私学共済では、加入者や被扶養者だったらどんなに医療費がかかってもひと月25,000円で済んじゃいます!病院ごと、医科・歯科別、入院・外来別などの条件はありますが、これだけ保障されていれば民間の保険に入る必要はなさそうですね。

MEMO
予め医療費が高額になると分かっている場合は、「限度額適用認定証」の交付を受けておきましょう!交付を受けることで、病院の窓口での支払いが自己負担限度額で済みますよ。(通常はあとで払い戻されます)

★高額医療費制度について詳しくは全国健康保険協会HPをご覧ください。

 

知っトク情報② 障害で働けなくなっても収入保障あり!

「障害年金」という年金を聞いたことがありますか?「年金」と聞くと“老後にもらえるお金”というイメージがあるかもしれませんが、それだけではありません。障害年金は、病気やケガで生活や仕事が制限されてしまったときに支給される年金のことで、現役の人も受給できるのが特徴。これが結構手厚いんです!

障害年金は2階建て方式で成り立っています。自営業やフリーランスの人は1階の「国民年金」部分が対象、会社員や公務員は「国民年金」に加えて2階の「厚生年金」部分も対象となります。やっぱり会社員や公務員は年金が手厚いんですね。

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出所:日本年金機構HPより作成

厚生年金の「報酬比例」とは、年収や厚生年金の加入期間によって金額が変わるということです。計算方法は人により異なり複雑なのですが、おおよそ平均年収×厚生年金の加入期間(25年未満は25年)×0.005481で算出できます。

あなたがもし今障害になってしまったらいくら受給できるのか、表の金額を基に計算してみてください。おそらく、想像以上に受け取れるのではないでしょうか?

 

もちろん、受給する際には要件があり、簡単にまとめると下記のようになります。が、「もしも」のことなので今はそんなに気にしなくて良いでしょう。国民年金の人は保険料をしっかり納めておきましょうね!

受給の条件
  1. 初診日要件:障害の原因となった傷病の初診日を証明できること
  2. 保険料納付要件:初診日に国民年金(厚生年金)に加入していて、加入期間の3分の2以上保険料を納めていること
  3. 障害状態該当要件:障害認定基準に当てはまっていること
注意
表中の1級~3級は障害の程度を表していますが、障害者手帳の級とは違うので注意しましょう!

★障害年金について、詳しくは日本年金機構HPをご覧ください。

 

知っトク情報③ あなたが死んでも家族には収入保障あり!

「もし今自分が死んだら…」と、最悪な事態を考えたら家族のことが気になりますよね。特に一家の大黒柱として家族を支えている立場だったら尚更心配になります。ですが、残された家族には、「遺族年金」で手厚い保障がされますので過剰な心配はしなくて大丈夫です!

遺族年金には、次の2つの種類があります。

  1. 遺族基礎年金
  2. 遺族厚生年金

自営業者やフリーランスの人は「遺族基礎年金」だけ、会社員の人は「遺族基礎年金+遺族厚生年金」が受給できます。給付額は、標準報酬月額や子どもの有無、受給者の年齢などによって変わってきます。夫が死亡した場合にその妻が受け取れる金額は、おおよそ次の早見表で知ることができますよ。

〇夫が死亡したときに受け取れる月額

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出所:オリックス生命保険HP

平均標準報酬月額とは、4~6月の収入の平均額だとお考えください。基本給だけでなく、支給された全ての金額を含みます。標準報酬月額について、詳しくはこちらをご覧ください。
coin標準報酬月額って何?これを知っていると保険の給付額が分かります!

例えば、夫が会社員で子どもが2人いて平均標準報酬月額が35万円だった場合、夫が死亡したらその家族には月額約15万円の年金が受け取れることになります。これが継続的に受給できるわけなので、かなり生活は助かるのではないでしょうか。

「ケガや病気で死んでしまったら…」という漠然とした不安から民間の保険に加入している人も多いと思います。が、これだけ遺族年金がでるのであれば、見直しても良いかもしれませんよ。

★遺族年金について、詳しくは日本年金機構HPをご覧ください。

 

知っトク情報④ 仕事を失っても収入保障あり!

「家族がいるのに急にリストラされた…」なんてことが実際に起きないとは言い切れませんよね。もしそうなったら…と考えたら誰しも不安になると思います。でも、ご安心ください!失業してしまった場合にも、ちゃんと最低限の生活ができるだけの収入は保障されています。それが雇用保険の「失業等給付」の中の「求職者給付」というもの。
次の2つの要件を満たしていれば、申請することができますよ。

求職者給付の申請条件
  • 働く意思と能力があるのに職業に就くことができない状態にあること
  • 離職の日以前の2年間に、被保険者期間が通算して12カ月以上あること

実際の受給額は次の計算式で決まります。

賃金日額 × 給付率 × 所定給付日数

賃金日額は、離職直前6カ月の賃金の1日当たりの単価のこと。最後の6カ月間に支払われた賃金の総額÷180で計算できますよ。ただし、賞与や臨時手当は除きます。

給付率は、最低45%~最大80%まで。給料の安かった人はより給付率が高くなるような制度になっています。

所定給付日数(手当をもらえる日数)は、最低90日~最大360日であり、勤続年数や離職の事由によって変わってきます。

 

給付金の額や給付日数は人によって大きく違いますが、最低でも3カ月は離職前の給料の45%以上を受給できる制度になっています。「失業したら全く収入がなくなる」ということはないので、その点は安心ですね!

注意
自己都合退職の場合は、離職後3カ月たたないと給付は受けられないのでご注意を!(会社都合の場合は約5週間後から受給可能)

 

雇用保険には、他にも再就職できたときに支給される「就業手当」「再就職手当」、資格取得のための費用を一部負担してくれる「教育訓練給付金」、育児や介護で休業した際に支給される「育児・介護休業給付金」などがあります!雇用保険だけでもだいぶ手厚いですね。

★雇用保険について、詳しくはハローワークにお問合せください。

 

知っトク情報⑤ 老後の介護費は1割負担でOK!

日本では介護保険も国民全員が対象になっています。この制度によって介護が必要になった場合の自己負担は1割でOK!月に5万円の介護費がかかっても、実際には5,000円で済むということ。誰しも要介護者になる可能性がありますから、ありがたい制度ですよね。

なんで1割の負担だけで良いの?

これも医療保険と同様に「国民から保険料を集めて、必要な人に分配しているから」なんです。介護保険の場合は、40歳になったら保険料を納めることになっています。“今後介護が必要になる確率が高い人たちからお金を集めて、実際に介護が必要になった人をみんなで助けてあげましょう”という考え方ですね。助け合いの精神、大事です!

介護費が1割で済むくらいですから、介護についても民間の保険は必要なさそうですね。もっとも、介護にかかわる保険は保険会社からするとワリに合わないのであまりないですが。

MEMO
これだけ保障されていても、介護は何年必要か分かりませんから将来の介護費の蓄えは考えておきましょう。

★介護保険について詳しくは厚生労働省HPをご覧ください。

 

日本の社会保険はこんなに手厚い!まとめ

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最後に、今回ご紹介した日本の社会保険制度の内容をまとめておきましょう。

  1. 医療費の自己負担額には上限がある!
    高額医療費制度によって医療費の自己負担額はかなり少なくて済みます。
  2. 障害で働けなくなっても収入あり!
    障害年金制度によって病気やケガで働けなくなっても年金が支給されます。
  3. あなたが死んでも家族には収入あり!
    遺族年金制度によって残された家族には年金が支給されます。
  4. 仕事を失っても収入の保障あり!
    雇用保険制度によって職に就けなくてもしばらくはお金が支給されます。
  5. 老後の介護費は1割負担でOK!
    介護保険制度によって介護にかかわる自己負担額は1割で済みます。

今回は厳選した5つの保障内容をご紹介しましたが、実際にはまだまだいろんな種類の保障があります。あなたの生活は国の政策によってかなり手厚く守られているのです!

現在あなたが加入している保険の内容を改めて調べてみてください。もしかしたら、本当はそこまで必要ないものもあるかもしれません。民間保険は、国の社会保険制度では補いきれないものについて加入するのが鉄則です。

これを機に、保険内容を見直してみてはいかがですか?

 

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