キャンプ場はなぜ寒い?聞いて納得の2つの理由

night camp

10月にキャンプへ行ったらストーブが必要なくらい寒くて辛かった…

キャンプを経験している人なら身をもって体験していることだと思いますが、キャンプ場って真夏以外のシーズンは基本寒いんです。日中は暖かかったのに、夜は凍えた…なんて話もよく聞きます。

せっかく楽しいキャンプになるはずなのに、準備不足で我慢のキャンプになるのはもったいないですね。防寒不足は、場合によっては命にも関わります。

自然の中で過ごすキャンプでは、どんな場所が寒くなるのか、正しい知識を身につけておくことが必要。そこで今回は、「キャンプ場が寒い理由」についてご紹介します。

この記事を読めば、どんな場所でどれだけ気温が低くなるのか判断できるようになります。自分の命、家族の命を守るためにも必見です!

キャンプ場が寒い理由①

キャンプ場が寒い理由の1つは、
多くのキャンプ場が標高の高い場所に位置しているから!

 

標高が高くなればなるほど、気温が下がることは知っている人も多いハズ。おおよそ、標高が100m上がるごとに気温は約0.55℃下がります。これがいわゆる「気温の逓減率」というもの。

ん?なんて読むの?

これは気温の「ていげんりつ」って読みますよ。

100mにつき気温が何℃変化するかは、湿度やその他の地理的条件によって変わってきます。例えば、湿った空気の場合は100mにつき約0.5℃程度の変化にとどまりますが、空気が乾燥している場合は100mで約1℃気温が変化します。

ただ、この辺は細かい話になってしまうので、「日本の山岳地帯であれば100mにつき約0.55℃気温が変化する」と覚えておけば良いでしょう。

 

この気温の逓減率さえ知っていれば、キャンプ場の寒さは簡単に求められます。次の式にキャンプ場の標高と出発地点の標高を当てはめて計算してみてください。

0.55℃×(キャンプ場と出発地点の標高差÷100)

標高差を100で割っている理由は、気温は100mごとに変化するからです!
例えば、東京の海岸近く(標高0m)に住んでいる人が、標高1,000mに位置するキャンプ場へ行った場所の気温差は次のように求められます。

0.55℃×(1,000m÷100)=5.5℃

気温差は5.5℃!つまり、東京が20℃だったらキャンプ場は14.5℃ということですね。

当然のことながら標高が高いキャンプ場ほど、気温は低くなります。目的地の標高がどの程度の高さなのかを調べて、現地の気温を把握しておくことが大事。もちろん、想定以上の冷え込みになることもあるので、万全な準備をしておきましょう。

 

キャンプ場が寒い理由②

キャンプ場が寒い理由の2つ目は…
キャンプ場は内陸部に位置しているところが多いから!

 

1日の最低気温と最高気温の差(日較差)が大きいことが内陸部の特徴。なので、日中はポカポカしていても朝晩はすっごく冷え込むことがあります。

なぜそうなるのでしょうか?
この現象には比熱というものが関係してくるのですが、簡単に言うと内陸部と沿岸部とでは暖まりやすさ・冷めやすさに大きな差があるのです。

「石」と「水」の性質の違いを考えると分かりやすいでしょう。石は火で炙ればすぐに熱くなり、冷たいところへ入れるとすぐに冷えますよね。
逆に、水は火で炙ってもなかなか温度は上がりませんし、冷たい場所に入れても冷えるのには時間がかかります。

内陸部は土や砂利に覆われているので、石と同じように熱しやすくて冷めやすい性質を持ちます。そのため、日中は暖かいけど夜は極端に冷え込むことがあります。
沿岸部は海の影響を大きく受けるので、暖まりにくくて冷めにくい、一日中安定した気温になるのです。

このように、目的のキャンプ場が内陸部に位置している場合は、朝晩の冷え込みが厳しい可能性がありますので注意しましょう。

 

まとめ

ここまで気温の話をしてきましたが、はっきり言ってキャンプ場の気温は天気予報を見ればすぐに分かりますよね。今までの説明は何だったんだ?って、思ってしまいますが…

それでも知っていて損はないはず。ここまでお付き合いいただきありがとうございます。最後に、ポイントを整理しておきます。

  • 標高の高いキャンプ場ほど気温は低い!
  • 陸部にあるキャンプ場ほど一日の気温差が大きくなる!

以上のことを頭の片隅にいれておくといざと言うときに役に立つかもしれません。自然の原理を知って、楽しく快適なキャンプにしましょう!